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● 国際委員会/International Committee 

ISAF 2001 Lisbon年次総会の報告

国際委員会 広瀬 興郎

ISAF 2001 Lisbon総会について

 今年の総会は ポルトガルのリスボンで、11月9日―11月17日まで開かれました。
ポルトガルは種子島漂着の鉄砲伝来以降 キリスト教伝導の宣教師達が 当時のヨーロッ
パで一大勢力だったポルトガル文化を日本に伝え、ボタン、てんぷら、カステラなどが
今も使われています。 が今のポルトガルはヨーロッパの田舎とゆう感じで素朴な人達の
反面、ダサい印象も残ります。来年1月1日からのユーロ導入を前にして他の国々との
経済格差をどう克服するのでしょうか。
 今年のISAF年次総会は 当初バーミューダが予定されていましたが、遠い、金がか
かるとゆう理由で急遽変更された為 会議の行われた ホテル Altisをはじめ、
色々な点でこれまでの会議と比べ 準備不足でした。 しかし 今回約400名が参集し、
例年同様 9日間の日程を無事終了し 日本から参加した8名の委員共々 各国のSailors
とSocialな時間も含めて旧交を暖め、意見交換が出来ました。
 以下に要点を纏めました。

1. Social Events
   11月13日に例年のISAF Rolex World Sailors of the Year Award 2001が ポルトガル
 大統領、IOC会長 ジャック ロゲ(元Finn Sailor)も参加して盛大に開かれ 女性は
 60ft艇を使って 一人で94日(女性で最短)で 世界一周したエレン マッカーサー、
 男性は 5回のレーザークラスWorld Championとなったロバート シュハイトが
 夫々受賞。
  11月14日には 2001年度のボランテア賞に セイシェルのアラン アルシンドル、
 伝統あるBeppe Croce Trophyはブラジルのピーター シームセンに夫々贈呈されました。
  夜は上着をつけて丁度とゆう日本の10月の暖かさで 友人達とポルトガル独特のFadoを
  聞きながらポルトワインを楽しむことも出来ました。

2.会議内容
―Offshore Committee: 昨年の合意のもと ISAFの傘下でのOffshoreの活動方針が
 協議され 従来のISAF Committeeとは独立した 4つのSub-Committeeが作られ
 日本からは富田稔氏が委員に任命されています。

―Yingling Class: アテネ オリンピック使用艇の3名Crewの合計重量制限問題は、
 まずKeel Boat CommitteeとWomens Committee(戸張房子氏が委員)で205Kg
 と提案し、Events Committee(広瀬が委員)で長時間の議論の後205Kgを追認、
 11月16日のCouncil(穂積八州雄氏がMember)にて採決されました。但し205Kg
 をどうゆう条件で計測するのかは Working Partyが作られ 2002/5月のMid-Year
  Meetingに提案されることになっています。

―2004年アテネ オリンピック選手選考:ご承知の様にオリンピックのSailingは11種
 目400名の枠に限定されており 2002年度―120名、2003年度―160名、2004年
 5月1日までに残120名を選考することになっています。2002年度はフランス 
 マルセイユで開かれるWorld Sailing Games, 2003年度はスペイン カヂスのWorld
  Sailing Championshipで夫々選考が行われます。BoardはMistral Classです。

―2008年北京オリンピック使用艇:オリンピック4年前に使用艇を決める事になって
 いますが、いつもモメます。そこでオリンピックを目指すSailorsや 各国協会が
 早くから練習 指導がStart出来る様にするには ISAFとしてどう対処出来るかが
 討論されています。選手の希望、ボウト ビルダー、ヨット先進国/後進国などの
 思惑がカラみ一筋縄ではゆきませんが Events Committeeが2002/5月のMid-Year
  Meetingに案を提出する事になっています。

―Youth Sailing: ISAF Worldでは2004年度からHobbie 16が正式種目として導入され
 2005年度も使用されます。

―新規ISAF Int’l / Recongnized Class艇:日本から大谷たかお氏が委員として 29er,
  Hobbie Tiger, 60ft Monohull が International Class, Taserが Recognized Class
 に夫々認定されました。

―Match Racing & Team Racing: 夫々の委員会より活発な活動報告が行われ,、Match
  Racingでは特にYingling Classふくめ女性向けのプログラムが盛んです。Team 
  Racingもヨーロッパ中心に広がっており 今後日本も対応が必要です。

―国際RaceのSchedule:特にヨーロッパでレース日程が重なり参加希望選手より
 何とか調整して欲しいとの強い要望が出ているのに対し 今回ISAFでは
(1)翌年度レースは前年8月1日までに登録する。
(2)もし重なったらISAFがレースの規模、重要度を判断して調整するが
   その尺度はオリンピック、ISAF World Championship, 既存のISAF
   Special Events(アメリカ‘ズ カップ、VOLVO Ocean Raceなど)を
   優先する。

―Int’l Judge, Int’l Umpire, Int’l Race Officer:日本から柴沼克巳氏、鈴木明善氏が
 委員で各国からの申請を公平かつ厳格に審査して 今回別掲の方々が新任、更新
 されています。今後の国際レースでは審判員に必ず女性1名を入れること、Youth
  Worldでは2名とすることが決められました。

―Racing Rule:今回のISAF会議でも数多くのRule変更案が討議され、これらは
 集成の上次回2005-2009年版として発行されますが、南半球 北半球のシーズンの
 相違を考慮して 従来の4月1日発効から 国際的には 2005年1月1日からと
 なります。

3.面白い話題: ISAFはExecutives(会長、副会長他)12名、Council 32名、
   Committee Member 290名、Staff 12名他で構成されていますが、今回 UAEと
    Bermudaから ISAFのMemberは80%以上は“Active Sailors”とすべき との
    提案が出されました。これがCouncilで議論となり 賛成 反対 甲論 乙駁と
    いった過程を経て Paul Henderson会長より これはISAF Membersを侮辱
    するもので、現Memberは全て海を愛する経験あるSailorsであり、実際ヨットに
    乗っているかどうかはともかく 各国協会の適格な人選を経ての任命であるから
    この提案は審議に値しない としてボツになりました。
    さて 日本ではどうゆう事になりましょうか。





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