● アテネ2004オリンピック |
斎藤 愛子氏のレポートです
- 8月14日
- 8月15日
- 8月16日
- 8月17日
- 8月18日
- 8月19日
- 8月20日
- 8月21日(速報その1) 速報 470級男子「関・轟組」が暫定3位!!
- 8月21日(速報その2) 470級男子「関・轟組」が最終成績3位確定!!
- 8月21日(速報その3)
- 8月21日
- 8月22日
- 8月23日
- 8月24日
- 8月25日
- 8月26日(速報)
- 8月26日
- 8月27日
8月14日
アテネ五輪が開幕し、開会式をテレビや現場で楽しまれたことと思います。開会 式ではIOC会長のジャック・ロゲ氏(セーリング競技のフィン級でオリンピッ クに参加された元選手です)と、予定されていた選手が直前のバイク事故を起こ し、急遽聖火の点灯に抜擢されたミストラル級のニコス・カクラマナキス(地元 ギリシャ、35歳、アトランタの金メダリスト、シドニー五輪ではギリシャの旗 手、今回も金狙いでミストラル男子の代表)がクローズアップされ、アテネ五輪 の開会式の中で光るセーリング・メンバーに驚かされました。220ヶ国のう ち、8カ国がセーリング選手が旗手を勤めています。さて、開会式の翌日は470男女、イングリング、フィンの4種目がスタート し、470男子の関・轟組が3−7で総合4位につけて、好調な滑り出しを見せ ました。第1レースは南東のやや弱めの風(吹き始めの海風)、第2レースは強 さを増した南からの海風でレースが行われました。470女子の吉迫・佐竹組も 第1レースで3位でフィニッシュしましたが、レース後にカナダから抗議がださ れ、第1レグで規則10(ポート・スターボード)の違反があったとされて失格 になりました。470女子は本命のギリシャがトップスタートをきり、心配され ていた腰痛の影が見えません。男子も本命のイギリスが安定した滑り出しで初日 からトップにたちました。しかし、男子のオーストラリアは関・轟組からの抗議 で、スタート直後にオーストラリアが規則10(ポート・スターボード)の違反 で、痛い失格となりました。これまで1点の重みに泣くことが多かった関・轟組 でしたから、フィニッシュの8位が7位にあがったということは先にいって生き てくるかもしれません。それよりも470男子で上位を狙う面々からしたら、関 がオーストラリアを失格に追い込み、ダメージを与えてくれたことはラッキーだ と思っていることでしょう。この他にも470女子でスペインからオランダに抗 議がでて、オランダが失格になりましたが、オランダは審問の再審を要求し、1 5日のレース後に開かれます。たぶん、逆転はないと思いますが、他のケースも 新たなる事実があったとしたら、再審の要求がでてくるかもしれません。
男子一人乗りのフィン級でもイギリスが第2レースでフランスからの抗議で失格 となり、暗い出だしとなりました。こうした本命選手達がこれからどうやっては いあがってくるのか。また、見る楽しみが増えました。
2日目はミストラル男女、470男女、シングルハンド女子のヨーロッパ、オー プンのレーザーがレースです。私は現場にいるわけではありませんので、取材と いう形にはなりませんが、可能な範囲でレースの流れをお知らせしていきます。
8月15日
これまで2週間くらい吹いていた南系の海風から、地元のセーラーが「アテネの 風」とよんでいる北から北東の風がレース海面に吹きました。風が安定するまで スタートが延期になった海面もありますが、吹き始めてからは次第に強くなり、 20ノットオーバーのコンディションで第2レースを行った海面もあります。470男子では、ギリシャがよく走りましたが、「レースコースは風のシフトが 大きく、シフトを的確につかんで走れるチームがあがっていく。」とコメントし ています。強弱がある上、シフトも大きく、フリート内でも大差ができてしまい ます。上位で走れれば後ろとの差が大きく開くことになりますが、ラルにはまっ たり、反対シフトで伸ばしたチームは落ちていきます。470女子のワールド チャンピオンであるスエーデンも、「ここはボートハンドリングの競争じゃな い。タクティクスとストラテジーの海面だ。」と、コメントしています。
ミストラル男子は開会式でスポットライトを浴びたニコス・カクラマナキスが オープニングレースでトップフィニッシュを果たしましたが、レース終了後に香 港、ウルグアイ、アルゼンチンからレース委員会に抗議がでて、第1レースは中 止となります。ミストラルの海面では強くなる前はシフトで走り右海面が有利で したが、風速があがった後は風の強い場所を狙って走った艇が上位にきていまし た。
470男子は非常にハイレベルなフリートですが、第4レースをトップ回航した ウクライナがクルーのトラブルでレースをやめてしまいました。明日以降、どう なるのか、メダルを狙ってくるチームですから気になるところです。
昨日、カナダから抗議が出されて失格となった吉迫・佐竹組は新たなる事実とし て別の証言艇をよんで、再開の要求を出しましたが、再開してもらうことはでき ませんでした。しかしながら、20ノットオーバーの第4レースで10位でフィ ニッシュし、吹いた中でもシフティーな風をしっかりつかんで走っています。
8月15日の日本選手の成績:ミストラル男子 34カ国参加 本日2レース (ただし、第1レースはプロ テストの結果で中止となるはずです)
19位 見城 元一 12−24ミストラル女子 26カ国参加 本日2レース
15位 今井 雅子 12−24ヨーロッパ級 25カ国参加 本日2レース
22位 佐藤 麻衣子 24−16レーザー級 42カ国参加 本日2レース
27位 鈴木 國央 30−22470男子 27ヶ国参加 本日2レース
10位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−21−18470女子 20カ国参加 本日2レース
17位 吉迫 由香・佐竹 美津子 DSQ−17ー16−10
8月16日のレース種目
ヨーロッパ級、レーザー級、470男女、49er級
8月16日
昨日から吹き始めたメルテミ(アテネ市街の方向から吹いてくる北系の風)が強 まり、25-30ノットを安定して超えたらレースをしないという49er級は 2時間のスタート時間延期。470級男女、レーザー、ヨーロッパ級も延期信号 があがり、イングリング級(女子3人乗り)とフィン級(男子一人乗り)だけが D海面で2レースを行いました。結局、この2クラス以外は翌17日に延期とな りました。ミストラル男子の第1レースは取り消しになりましたので、17日に予定されて いる2レースを終えた後、第1レースをやり直します。
日本選手のレースはありませんでしたが、フィン級では初日にプロテストで失格 となった英国のエインスリーが4−1をとり、6レース終了後に1レースをカッ トして、トップに出ました。ライバルのポーランドがOCSで、ともに捨てレー スをつくったため、勝負はエインスリーに有利になりました。「初日はひどいも のだった。最初から爆弾を抱えてしまったから、もうひとつのミスも許されな い。2位のレースが失格になった後、自分の中に湧いた怒りが原動力になってい る。集中して、最後までメダルの希望を捨てない。(エインスリー談)」その気 持ちを表すようなレースぶりは、第5レースで1上15位から4位まであがり、 執念の走りを20ノットオーバーのコンディションで見せてくれました。
もう1種目、女子3人乗りのイングリングも20ノットオーバーでレースを行い ましたが、こちらも英国のロバートソン組が捨てレースが5位という極めて安定 したレースぶりをみせています。「私はメルテミが好きです。このコンディショ ンではシフトを大切にするから、ヨットレースらしくて、一度失敗してもあがる チャンスがあります。(ロバートソン談)」その言葉どおり、英国は1上を15 位(後ろから2番目)で回りながらも、フィニッシュでは2位まであがってきま した。
レースが中止になった今日、アテネではセーリングのデンマークの選手が交通事 故を起こしています。運転の荒いアテネの交通事情を思い出しますが、日本チー ムも安全第一でお願いします。
8月16日までの日本選手の成績:ミストラル男子 34カ国参加 本日レースなし(第1レースが取り消されました)
23位 見城 元一 23
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日レースなし
15位 今井 雅子 12−24
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日レースなし
22位 佐藤 麻衣子 24−16
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日レースなし
27位 鈴木 國央 30−22
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp470男子 27ヶ国参加 本日レースなし
10位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−21−18
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日レースなし
17位 吉迫 由香・佐竹 美津子 DSQ−17ー16−10
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp8月17日のレース種目
ミストラル級男女、ヨーロッパ級、レーザー級、470男女、49er級全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月17日
PHOTO:広報委員会 (写真をクリックで拡大)
昨日吹き荒れたメルテミがやみ、弱い海風のコンディションでのレースとなりま した。10ノット以上にあがる時があったので、レースをすると、その風は長続き せずにレース中でやみ、風軸がかわってまた風が入るという予想のしずらいもの でした。ミストラル男子は予定していたレースができず、まだ1レースしかでき ていません。昨日から始まる予定だった49erは今日、やっと初レースが行わ れましたが、1レースを終えてから風待ちとなり、結局、1レースしかできません でした。470男女は不安定で難しいコンディションの中、1上マークで失敗しても、途 中で順位をあげてくるレースぶりです。しかし、どのレースもアップダウンが激 しく、前のマークの最終艇が次のマークでは3位にあがっていたりと、劇的な変 化があります。これを運とよぶのかもしれませんが、その中で2レースともトッ プでフィニッシュしたギリシャ女子チームはミスのない固い走りが光ります。金 メダルへ向かって1歩リードです。
シドニー五輪でミストラル女子の金メダリストであるアレサンドラ・センシーニ がレース後にコメントしています。「私達はウィンドサーファー。ボートを漕ぐ ローイングじゃないのだから、風がすべてでしょう。」
でも、実際には不平・不満、文句がたくさんでていたレースでした。昨日のメル テミはレースできる風だったのに延期で中止。今日は無理やりくしゃくしゃの風 でレース。選手はたいへんです。
PHOTO:広報委員会 (写真をクリックで拡大)
8月17日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっとも悪い1レースをカットします)ミストラル男子 34カ国参加 本日レースなし(第1レースが取り消されました)
23位 見城 元一 23
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日1レース
17位 今井 雅子 12−24−17
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日2レース
22位 佐藤 麻衣子 24−16−25−16
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日2レース
39位 鈴木 國央 30−22ー39−OCS
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp470男子 27ヶ国参加 本日2レース
10位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−(21)−18ー7−12
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日2レース
17位 吉迫 由香・佐竹 美津子 (DSQ)−17ー16−10ー8−1
2 (DSQは抗議による失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日1レース
12位 中村 健次・高木 正人 128月18日のレース種目
ミストラル級男女、ヨーロッパ級、レーザー級、470男女、49er級
ミストラルは予備日を使い、男子3レース、女子1レースを予定しています。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月18日
8ノット前後の南風の中、関・轟組がトップフィニッシュを飾り、総合で3位にあ がりました。変化の多い風はボートスピードよりも風のある場所をきちんと走れ た艇が前に出ますから、誰にでもチャンスがあります。470は残り3レースと なり、メダル争いは3位以下が僅差で接戦です。470は明日も2レース(第9、 10)を予定していますので、普段どおり自分のレースができている関・轟のふん ばりに期待します。全部で11レースですから、明日が正念場です。日本中で祈っ てください。「関、行け!とど、行け。行け、行け、行け!」
PHOTO:広報委員会 (写真をクリックで拡大)ミストラル男子は第1レースをやり直しましたが、ギリシャのニコス・カクラマ ナキスがやりなおしても再びトップをとりました。第3レースが引き続き行われ ましたが、予定されていた第4レースは風がなくなりできませんでした。
ヨーロッパ級では上位陣でプロテストの出し合いが目立ちます。トップで入った チェコをノルウェーがリーチングでのケ
ースでつぶし、そのノルウェーは第3 レースでオランダからの抗議で失格になっています。優勝候補のノルウェーはそ の失格をくつがえすべく、ビデオの証拠を提示して審問の再開を要求していま す。フィン級は第7レースで上位陣が5艇OCSで、全ての上位陣がOCSなりDSQをか かえて残り3レースにいどみます。フィン級のエインスリーをはじめ、イングリ ング、470男子の3種目で英国がトップをキープしています。
470女子はギリシャが14位をとり、捨てレースになりましたが、他と20点差が あります。スロベニアは弱い風になると調子がよく、多くの艇が苦労している海 面で2−1のスコアでまとめてきました。
海風のコンディションで各海面とも予定していたレースを定刻からこなすことが できました。49erは明日も2レースを予定しており、スケジュールの遅れを 取り戻すべく必死です。
8月18日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっとも悪い1レースをカットします)ミストラル男子 34カ国参加 本日2レース
21位 見城 元一 16−23−18
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日1レース
14位 今井 雅子 12−24−17−11
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日2レース
23位 佐藤 麻衣子 (24)−16−24−16−23−11
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日2レース
36位 鈴木 國央 30−22ー39−(OCS)ー29−25
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp470男子 27ヶ国参加 本日2レース
3位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−(21)−18ー7−12ー1−9
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日2レース
16位 吉迫 由香・佐竹 美津子 (DSQ)−17ー16−10ー8−12ー4−12
(DSQは抗議による失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日3レース
17位 中村 健次・高木 正人 12−14−19−OCS
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp8月19日のレース種目
ミストラル級男女、ヨーロッパ級、レーザー級、470男女、49er級
49erは予備日を使い、2レースを予定しています。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月19日
定刻から始まり、さっさとレースが終わったC海面では470男女が2レースを行 い、南系の海風の軽風・中風で、関・轟組が3位と同点の4位で最終レースに胴メ ダルをかけて踏みとどまりました。
Photo by Getty Images (写真をクリックで拡大) 男子470はここまでずっと安定してきたイギリスが崩れ、アメリカがトップに たちました。この2艇は金か銀で決定です。アメリカはスキッパーもクルーもす でに銀メダルを二人合わせて3個とってますから、欲しいのは金だけ。2艇の争い は見ものです。関・轟組はスエーデンと3位争いになりますが、2艇ではまってし まうと、漁夫の利をえたオーストラリア、ポルトガルなどが最後の大逆転を狙え る位置で控えています。470は20日がレイデーですから、充分にエネルギーを 蓄えて、最後はロケット爆発の勢いで、関・轟にぶっちぎってもらいたいもので す。皆さん、土曜日の夜は日本からアテネにパワーを送りましょう。
女子470はギリシャが最終レースを待たずに金メダルを獲得しました。過去、 何度もこのパターンで勝ってきたギリシャですが、5月にクロアチアで開催され た世界選手権の最中に腰痛でレースを中断し、帰国して急遽手術を受けたスキッ パーのソフィア・ベカトロウは本命から絶望というメディアの攻撃を受けながら も、地元のオリンピックで優勝できた要因を、シドニー五輪での失敗からスター トして全ての弱さを克服してきた結果だと話しました。プレッシャーから開放さ れ、表彰式が待ちきれないところです。
2位以下の争いはスペイン、スエーデン、スロベニア、デンマークが僅差で並び ましたが、第10レースのマークラウンディングでスロベニアからスペインへ、 スペインからデンマークへと抗議が出され、デンマークが失格となり、メダル争 いから脱落しました。吉迫・佐竹は3位と19位で、なかなかまとめてくることが できません。
470女子同様、イングリングもイギリスが最終レースを待たずに金メダルを獲 得しました。スキッパーのロバートソンはシドニー五輪でのヨーロッパ級に続 き、2個目の金をとりました。勝因を2ヶ月半に及ぶ現地合宿とコーチのイアン・ ウォーカー(シドニー五輪でスター級銀、アメリカスカップのGBRスキッ パー)を含んだ4人でのチーム力、6ヶ月半かかってものにしたダウンウィンド でのスピードが他よりも上回っていたと話します。
フィンもイギリスのエインスリーが抜け出し、最終日で2位のスペインを押えて 走ればよいという勝ちパターンです。スペインはよほどのミスをしない限り3位 には落ちませんが、「エインスリーは宇宙人だ。」と表現して、その強さを認め てしまっている状態で、銀で満足という表情を見せています。フィン、イングリ ング、470男女は21日に最終レースとなります。
風が安定するまで待った49erでは中村・高木組が4−2とまとめて、14位にあ がってきました。49erは全部で16レースを予定しているので、まだまだこ れから上位を狙えます。同じ関東自動車工業の関・轟がメダル争いにかかわって いるのが刺激になっているのでしょうか。五輪4回目の中村はアトランタでも高 木と組んで470のメダル候補になっていました。今回は49erで上位を目指 しています。
18時すぎてからレースをしていたミストラルですが、女子の今井も5位をと り、後半につないでいます。同クラスでは上位陣の香港、ニュージーランドがス タートでOCSとなり、特に2回目のOCSとなったニュージーランド(過去3 大会連続メダル獲得)はメダル争いからの脱落になりますから、救済の要求を出 して必死で生き残りを試みています。男子の見城はタイに抗議をだして、タイが 失格となりました。
8月18日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっとも悪い1レースをカットします)ミストラル男子 34カ国参加 本日1レース
23位 見城 元一 16−23−18−23
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日1レース
13位 今井 雅子 12−(24)−17−11−5
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日2レース
23位 佐藤 麻衣子 (24)−16−24−16−23−11ー23−10
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日2レース
35位 鈴木 國央 30−22ー39−(OCS)ー29−25−30−25
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp470男子 27ヶ国参加 本日2レース
4位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−(21)−18ー7−12ー1−9−5−17
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日2レース
15位 吉迫 由香・佐竹 美津子 (DSQ)−17ー16−10ー8−12ー4−12−3−19
(DSQは抗議による失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日2レース
17位 中村 健次・高木 正人 12−14−19−(OCS)−4−2(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp8月20日のレース種目
ミストラル級男女、ヨーロッパ級、レーザー級、49er級
レーススケジュールが遅れているミストラルは予備日を使い、男子2レース、女 子1レースを予定しています。
470男女は20日が予備日で、21日土曜日が最終レースになります。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月20日
南東からの海風の吹き出しが遅く、49er、ヨーロッパ、レーザーのレースは 15時30分頃から始まりました。後組のミストラル男女は49erのレースが 終了してからのスタートになりましたので、18時頃からのレースとなりまし た。ミストラルは昨日も夕方からのレースでしたから、毎日、待ち時間がたいへ んです。
Photo by ISAF (写真をクリックで拡大) 3レースを行った49erは今日も上位をとり、現在トータルで13位です。全部で 16レースを予定していますが、9レースを終了したところで、8位から15位 までが7点差という大接戦です。中村・高木組は上位の時には5位以内をとって いますから、後半でまとめてこれたら、激戦の中で残れるのではないでしょう か。
第5レースでOCSになったミストラル男子の見城は第6レースで4位をとりま した。聖火ランナーだったギリシャのニコス・カクラマナキスは第6レースが悪 くて4位に後退しました。
ヨーロッパ級とレーザー級はともに10レースを終了しました。ヨーロッパ級は ノルウェーがリードしており、ほぼ金メダルを手中にしています。2位-3位争 いはチェコ、デンマーク、オーストラリアが僅差で、フィンランド、ニュージー ランドが僅かながらメダルの可能性をもっています。明日はレイデーで、22日 に最終日となります。
Photo by ISAF (写真をクリックで拡大) レーザー級はブラジル(アトランタ金、シドニー銀)とオーストリア(シドニー 5位)がトップ争いをしています。そして、スロベニア、イギリス、ポルトガル が3位争いというのが大きな流れでしょうか。レーザーは42艇が参加していま すから、失敗レースをすると大きく崩すことがあります。上位陣はかたく走る最 終レースとなりそうです。
21日はいよいよ470男女の最終日です。関・轟がベストな走りを見せてくれ たらいいと思います。普通に走れたら、結果はついてくるでしょう。NHK衛星 放送で録画中継(日曜日の朝7時とか8時頃)となっていますが、衛星では見ら れない人も多いと思いますので、NHKに投書しましょう。地上波で470男子 のレースを見せてくださいと。
8月20日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっとも悪い1レースをカットします)ミストラル男子 34カ国参加 本日2レース
20位 見城 元一 16−23−18−23−(OCS)−4
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日1レース
15位 今井 雅子 12−(24)−17−11−5ー17
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日2レース
23位 佐藤 麻衣子 (24)−16−24−16−23−11ー23−1 0−24−22
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日2レース
35位 鈴木 國央 30−22ー39−(OCS)ー29−25−30−2 5−22−30
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp470男子 27ヶ国参加 本日レースなし
4位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−(21)−18ー7−12ー1−9− 5−17
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日レースなし
15位 吉迫 由香・佐竹 美津子 (DSQ)−17ー16−10ー8−1 2ー4−12−3−19
(DSQは抗議による失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日3レース
13位 中村 健次・高木 正人 12−14−19−(OCS)−4−2ー1 9−4−2
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp8月21日のレース種目
ミストラル級男女、470級男女
470男女は最終レースになります。関・轟組に銅メダルの可能性があります。全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月21日(速報その1) 470級男子「関・轟組」が暫定3位!!
8月21日(速報その2)470級男子「関・轟組」が最終成績3位確定!!
関・轟組は陸に戻りました。関はドーピング検査に選ばれています。現在はイン タビューを受けていますが、1時間以内にドーピング検査を終えないといけませ ん。関はクリアしますから、心配いりません。また、ヨットは計測を受け、パス しました。関は特にプロテストに関わるような場面はなかったということです し、他の艇どうしのプロテストの結果で関が影響をうけることもありません。ど うやら、無事に3位を確保できそうです。後は表彰式ですよね。現地時間の20時からになりますから、日本では午前2 時。中継があるのか・・・・テレビで必ずやってくれると思いますが、確認でき ていません。日本では夜中になりますが、見れるのではないでしょうか。テレビ の時間がわかったら、お知らせします。
470男子 27ヶ国参加 本日1レース
3位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−(21)−18ー7−12ー1−9− 5−17−11
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日1レース
11位 吉迫 由香・佐竹 美津子 (DSQ)−17ー16−10ー8−1 2ー4−12−3−19−1
(DSQは抗議による失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp
8月21日(速報その3)
いろいろと調べました結果、本日は470レースを実況ではカバーしていないこ とがわかりました。従って、テレビガイドなどにある、「470級男女・最終 レース」の録画の実況はありません。残念です。しかしながら、テレビ朝日のクルーがメディアボートにのりまして、関・轟組の レースぶりを追いかけました。この映像は明日の朝、夕方のニュースやオリン ピック関係の番組でつかうそうです。おみのがしなく。
他の局は本日20時(日本時間午前2時)から行われる閉会式の映像がとれて ら、明朝のニュースでメダリストとして関・轟をスタジオによんだりするのでは ないかと思います。明日、朝のニュースをおみのがしなく。
他にも海の映像を使ってまとめのクリップを作ったりするところもあるかもしれ ません。
ちなみに、1回目の風下マークで関のすぐ後ろまでスエーデンが追いついた時は アテネのきまぐれな風が後ろから韓国とスエーデンを運んできたそうです。関は それを冷静に見ていて、よせていって、スエーデンに抜かれない場所をキープで きました。非常に冷静なレースぶりで、王様が観戦していたスエーデンを撃沈し たそうです。でも、スエーデンは女子が銅メダルを獲得しましたから、よしとし ましょう。
以上で、速報を終了いたします。
8月21日
関・轟組が銅メダル!アテネの海に日の丸があがりました!
Photo by Getty Images (写真をクリックで拡大) 470級の詳細は速報にてご覧ください。インターネットでエキサイトした方も 多かったことでしょう。
テレビ放映ですが、22日(日曜日)の朝のニュースで、テレビ朝日で特にたく さんとりあげてくれます。オリンピックニュースと合わせてご覧ください。ま た、NHKでは午前10時からBSにてハイライトで紹介してくれる予定です。 お見逃しなく。
21日に終了した種目:
フィン級
1位 イギリス 2位 スペイン 3位 ポーランド
イギリスのエインスリーはアトランタ銀(レーザー)、シドニー金(レーザー) に続いて3個目のメダルです。ポーランドのクスニエヴィクスはアトランタ金 (フィン級)に続いて2個目です。470男子
1位 アメリカ 2位 イギリス 3位 日本
アメリカのフォスターはクルーのバーナムと合わせて銀メダル3個(バルセロナ のFDと470、シドニーの470)を持っていますが、2位のロジャース・グ ランフィールド、3位の関・轟組は初メダルです。470女子
1位 ギリシャ 2位 スペイン 3位 スエーデン
スペインのヴィア・ドゥフレスネはバルセロナで銀(ヨーロッパ級)、他は初メ ダルです。イングリング
1位 イギリス 2位 ウクライナ 3位 デンマーク
イギリスのロバートソンはシドニー金(ヨーロッパ級)、ウクライナのタランは アトランタ銅、シドニー銅(470級)、デンマークは初です。ミストラル男女は2レースを行いました。男子も女子も、上位は僅差の接戦が続 いています。ギリシャのニコスは再び3位にあがりました。女子のトップは中 国、香港、イタリア、フランスが他に追従を許さないがちんこ勝負をくりひろげ ています。また、今日からスター級とトルネード級が始まりました。
8月21日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっとも悪い1レースをカットします)ミストラル男子 34カ国参加 本日2レース
17位 見城 元一 16−23−18−23−(OCS)−4ー13−12
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日2レース
15位 今井 雅子 12−(24)−17−11−5ー17ー17−10
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日レースなし
23位 佐藤 麻衣子 (24)−16−24−16−23−11ー23−1 0−24−22
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日レースなし
35位 鈴木 國央 30−22ー39−(OCS)ー29−25−30−2 5−22−30
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp470男子 27ヶ国参加 本日1レース 最終日
3位 関 一人・轟 賢二郎 3−7−(21)−18ー7−12ー1−9− 5−17−11
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470menOverall.asp470女子 20カ国参加 本日1レース 最終日
11位 吉迫 由香・佐竹 美津子 (DSQ)−17ー16−10ー8−1 2ー4−12−3−19−1
(DSQは抗議による失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/470womenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日レースなし
13位 中村 健次・高木 正人 12−14−19−(OCS)−4−2ー1 9−4−2
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp8月22日のレース種目
ヨーロッパ級、レーザー級は最終日で1レース。49er級は3レースを予定。
ミストラル級男女はレイデーです。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月22日
レーザー級とヨーロッパ級最終日
Photo by Getty Images (写真をクリックで拡大) 470のメダルを祝った後、22日はレーザー級とヨーロッパ級が最終レースを 行いました。
レーザー級は本命ブラジルが逃げ切り、シドニーでイギリスにとられた金メダル をとりかえしたという結果になりました。銀は今年好調のオーストリア、3位は 軽風域で昨年から上位にきているスロベニアが入りました。最終レースで鈴木は OCSかと思っていましたが、レースそのものがやり直しになったため、28位 でフィニッシュ。35位でした。
ヨーロッパ級も本命のノルウェーが手堅く逃げ切り、2位にチェコが入りまし た。3位争いは壮絶でデンマークがオーストラリアをスタート前からマークし、 押さえがうまくいき、デンマークが銅メダルを獲得しました。佐藤は23位をと り、最終成績は24位でした。
49er級は3レースを予定していましたが、風がなくなり2レースしかできません でした。中村・高木は14−4をとり、激戦の中でふんばりをみせています。み んなが470男子のメダルを喜ぶ中、世界選手権で4回表彰台にあがりながら も、オリンピックメダルからは見放されてきた中村・高木には、「俺達だって、 やるぞ」と秘めたる闘志を燃やしています。残り5レースを戦いぬいて、8位入 賞を期待します。(49erのレースは27日にNHKのBSで午前中に放送さ れる予定です。)
Photo by Getty Images (写真をクリックで拡大)
8月22日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっとも悪い1レースをカットします)ミストラル男子 34カ国参加 本日レースなし
17位 見城 元一 16−23−18−23−(OCS)−4ー13−12
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日レースなし
15位 今井 雅子 12−(24)−17−11−5ー17ー17−10
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.aspヨーロッパ級 25カ国参加 本日1レース
24位 佐藤 麻衣子 (24)−16−24−16−23−11ー23−1 0−24−22−24
http://www.sailing.org/olympics2004/results/europeOverall.aspレーザー級 42カ国参加 本日1レース
35位 鈴木 國央 30−22ー39−(OCS)ー29−25−30−2 5−22−30−28
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/laseroverall.asp49er級 19カ国参加 本日2レース
11位 中村 健次・高木 正人 12−14−19−(OCS)−4−2ー1 9−4−2−14−4
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp8月23日のレース種目
ミストラル級は最終日で1レース。49er級はレイデーです。全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月23日
まず最初に訂正があります。ミストラル級の最終日と昨日のレポートでお知らせ してしまいましたが、ミストラル級男女は本日2レースを行い、合計10レース を終了しました。昨日までの海風とはかわって、今日はメルテミへの変化のために不安定な一日と なりました。レース海面によって風が異なり、北西と北東から東よりの風が入る 海面となりました。ミストラル級は残り1レースで女子は1位から4位まで、全 ての選手が金メダルの可能性を残しています。イタリア、フランス、中国、香港 の争いです。男子も混戦が続いていますが、地元ギリシャのニコス・カクラマナ キスがメダルをとれるかに注目が集まっています。今井、見城、両選手には満足 のいく最終レースを期待します。
1レースのみ行われた49er級は今日で12レースを終えたために最も悪い2レース をカットしたため、上位に変動がありましたが、中村・高木組が7位をとり、 トータルでもひとつあがって10位になりました。ハイスコアな展開を見せてい ますから、残り4レースで8位のチームがゴールドメダルになる可能性も充分残っ ていますし、中村・高木も更に上位へあがることが可能です。メルテミが吹きは じめるとレースができないくらい吹き上がらないかと心配もありますが、混戦の 中でふんばりを見せている中村・高木ですから、何とか上位に食いついていって ほしいと思います。
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8月23日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっと悪い1レース、12レースからは2レースをカットしま す)ミストラル男子 34カ国参加 本日2レース
18位 見城 元一 16−23−18−23−(OCS)−4ー13−12ー 15−19
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日2レース
16位 今井 雅子 12−(24)−17−11−5ー17ー17−10ー1 6−17
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日2レース
10位 中村 健次・高木 正人 12−14−(19)−(OCS)−4− 2ー19−4−2−14−4−7
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp残りのレース種目
8月24日 49erが3レースを予定
8月25日 ミストラル級男女が最終レースを予定
8月26日 49er級が最終レース(第16レース)を予定
49erの最終レースの模様を8月27日午前中にNHKのBSで放送予定です。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月24日
15ノットのメルテミ(北系の強い風)が吹き、49er級が3レース、キール ボートのスター級が1レースを行い、静かな1日が終わりました。段々と種目が 減っていき、残り5クラス(ミストラル男女、トルネード、スター、49er) となりました。
Photo by Getty Images (写真をクリックで拡大) 中村・高木組にとって15ノットは厳しいのか、今日は一度もシングルに入るこ とができませんでした。激戦の中盤フリートの中で、他のチームに稼がれてしま い、トータル15位に落ちてしまいました。明日1日おいて、最終レースとなり ます。残り1レース、がんばれ!
49erの上位陣にとって、今日は大きな1日となりました。3レースを堅く 走ったスペインは10点差でトップに出ました。そして、スペインを追撃できる 可能性があるのは2位のウクライナと3位のイギリスにしぼられ、この3艇はす でにメダル確定です。3艇の中での争いになります。470男子、ヨーロッパ級 などのように押さえまくるような展開にはならないと思いますが、どうなるのか 気になるところです。
キールボートのスター級は6レースを終えた時点で、ブラジルのグラエル組が リードしています。グラエルは金、銀、銅と過去に3個のメダルをとっています が、4個目が金になるのでしょうか。そして、2位から7位までが3点差という 恐ろしいほどの僅差で後半戦に入ろうとしています。アメリカスカップで有名な ケイヤードがアメリカ代表で現在3位ですが、追撃するイギリスのパーシーはシ ドニー五輪フィン級で金、2位のカナダもアトランタでメダルをとったマクドナ ルドです。日本選手は出場していませんが、有名どころのそろったハイレベルな クラスです。
余談になりますが、関・轟組の銅メダルが決定したことが速報で流れた時、NHK では人気ドラマの「冬のソナタ」最終回の最中でした。クライマックスが近い時 に速報のテロップが入り、これをビデオに収めていた冬ソナファン達に怒られて しまうのか、それとも感心してみてもらえたのか。関・轟組の名前が冬ソナファ ンにおなじみになったかな・・・と期待してしまいます。
8月24日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっと悪い1レース、12レースからは2レースをカットしま す)ミストラル男子 34カ国参加 本日レースなし
18位 見城 元一 16−23−18−23−(OCS)−4ー13−12ー 15−19
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日レースなし
16位 今井 雅子 12−(24)−17−11−5ー17ー17−10ー1 6−17
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日3レース
15位 中村 健次・高木 正人
12−14−(19)−(OCS)−4−2ー19−4−2−14−4−7ー17 −18−14
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp残りのレース種目
8月25日 ミストラル級男女が最終レースを予定
8月26日 49er級が最終レース(第16レース)を予定
49erの最終レースの模様を8月27日午前中にNHKのBSで放送予定です。全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月25日
ミストラル級男女の最終レースは最後までメダルが決まらない中、ギリシャ国民 が手に汗にぎる大一番の勝負になりました。開会式で聖火の点火を行ったニコ ス・カクラマナキスは初日のレースがキャンセルになったことをスポーツ審判に 仲裁を求めて、ミストラルは男子は12レースで数えるべきだと主張していまし たが、結局、最終レースを見事に走り終えて銀メダルをとりました。3位には最 終レースでトップをとったイギリス、1位は最後まで崩れなかったイスラエルが 入りました。イスラエルはオリンピック史上初の金メダル獲得とあり、国中で祝 福を送り、大統領がガル・フリードマン選手の自宅に電話をかけてくるほどの喜 びようでした。
Photo by Getty Images (写真をクリックで拡大) 女子も最後まで接戦でしたが、最初のレースからとばして、大きなミスがなかっ たフランスが順当に勝ちました。2位は中国が入りました。ここ2年でのびてき た若い選手ですが、次の北京を目標に中国セーリングにとって、貴重なメダルと なりました。3位はシドニー金のイタリアでした。センシーニ選手はスタートで OCSになった選手に押えられて出遅れ、2回タックをくりかえして右サイドへ行 くことを強いられ、これが上位4艇との差をつめられない、とりかえしのつかな いミスとなりました。34歳になり、軽風のアテネではパンピングがつらかった こともあり、特に中国の躍進に驚いていました。
シドニー五輪に続いて出場した見城、アトランタから3回連続でオリンピックを 走ってきた今井、両選手ともお疲れさまでした。ミストラル級では上位にいのこ るベテランと若い選手の躍進とが見られました。次回からは使用するボードが変 るということですから、また新しい勝負がスタートするのでしょうか。
スター級とトルネード級は2レースを行い、上位陣がかたまってきました。ス ターはブラジルがリードを広げていますが、それ以外はどちらのクラスとも激戦 です。残り3レースでどうなるのか、最後まで目がはなせません。スターはブラ ジル、カナダ、アメリカ、そして6位までが5点差です。トルネードはオースト リアが僅かにリードしていますが、2位のアメリカから5位のアルゼンチンまで 5点差です。
8月25日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっと悪い1レース、12レースからは2レースをカットしま す)ミストラル男子 34カ国参加 本日1レース
19位 見城 元一 16−23−18−23−(OCS)−4ー13−12ー 15−19−28
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralmenOverall.aspミストラル女子 26カ国参加 本日1レース
17位 今井 雅子 12−14−17−11−5ー17ー17−10ー16− 17−(18)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/mistralwomenOverall.asp49er級 19カ国参加 本日レースなし
15位 中村 健次・高木 正人
12−14−(19)−(OCS)−4−2ー19−4−2−14−4−7ー17 −18−14
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp残りのレース種目
8月26日 49er級が最終レース(第16レース)を予定
49erの最終レースの模様を8月27日午前中にNHKのBSで放送予定です。全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月26日(速報)
8月26日、アテネで49er級の第16レースが行われ、中村・高木組は15 位をとり、まだプロテストが終わっていないので、暫定ですが、総合も15位で した。レースはドイツがトップフィニッシュしましたが、メダルを狙うスペイ ン、ウクライナ、イギリスともに堅いレース展開で、ワールドチャンピオンのス ペインが金メダルをとりました。今年は低迷していたウクライナがイギリスをお さえて2位、昨年のワールドチャンピオンのイギリスが3位となりました。ま だ、プロテスト時間終了後に成績をお知らせします。このレースの模様はNHKで27日午前11時からBSで放送予定です。正確な 時間は番組の案内で確認してください。こちらのほうでも確認してみますが、録 画の段取りもあるかと思いまして、先に情報をお送りします。
49er級 19カ国参加 本日1レース
15位 中村 健次・高木 正人
12−14−(19)−(OCS)−4−2ー19−4−2−14−4−7ー17 −18−14−15
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月26日
49er級は速報でお知らせしましたが、中村・高木組は15位でした。金メダ ルを獲得したスペインはソフィア女王、クリスティナ王女に出迎えらました。怪 我で苦しんだ1年でしたが、本命といわれていただけに、うれしいメダルとなり ました。また、3位に入ったイギリスはチーム全体で5個目のメダルとなり、シ ドニーに続いて強さを見せ付けています。キールボートのスター級はブラジルのグラエル組が最終レースを待たずに優勝し ました。前回のお知らせで、私はグラエル選手がロス五輪の時にソリング級で獲 得したメダルを忘れていましたが、それに加えてスター級で3回、今度の金メダ ルが実に5個目という素晴らしい記録です。20年にわたり、オリンピックで表 彰台にあがり続ける、まさに王者のスターです。2位から5位は激戦で、最終 レースが見ものです。
トルネードはトップのオーストリアと2位のアメリカはメダルが確定です。47 0男子と同じく、オーストリアが最終レースでアメリカをカバーしていくので しょうか。3位のアルゼンチン以下はまだ最終レースしだいです。オランダ、フ ランスが巻き返しをするチャンスがあります。
スター、トルネードともに明日27日はレイデーで、28日に最終レースを行い ます。日本選手は本日の49er級で全選手のレースが終了しました。各選手と も力いっぱい戦ったアテネでしたし、「アテネの海に日の丸を!」の言葉どお り、関・轟組が470級男子で見事に銅メダルを獲得しました。選手の皆さん、 そして、サポートしつづけたスタッフの皆さん、お疲れさまでした。
8月26日までの日本選手の成績:
(5レースからはもっと悪い1レース、12レースからは2レースをカットしま す)49er級 19カ国参加 本日1レース
15位 中村 健次・高木 正人
12−14−(19)−(OCS)−4−2ー19−4−2−14−4−7ー17 −18−14−15
(OCSはスタートの失格)
http://www.sailing.org/olympics2004/results/49eroverall.asp49erの最終レースの模様を8月27日11時から45分間、NHKのBSで 放送予定です。8時から他の競技に続いて放送が11時という予定ですので、B Sで確認してください。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)
8月27日
セーリング競技の最終日にはスター級とトルネード級に第11レースが行われま した。スター級はすでにブラジルの金メダルが決まっており、2位から6位の争 いが焦点となりました。8ノット以下の弱い西北西の風でレースとなりました が、最終的にカナダが2位、フランスが3位となりました。注目を集めていたア メリカのケイヤードは最終レースではずして15位をとり、総合も5位に終わり ました。トルネードはオーストリアのオリンピック連覇をはばむべく、アメリカがスター ト前からオーストリアを追廻ました。470男子の時と同じようにオーストリア を追い詰めて、最終レースを捨てレースにしたらアメリカが逆転するチャンスが あります。しかし、オーストリアは本部艇後方のメディアボートや観覧艇を使っ てアメリカをふりきり、スタートから有利なサイドを快走して、見事オリンピッ ク連覇を果たしました。2位はアメリカ、3位はアルゼンチンが入りました。
これでセーリング競技11種目のすべてが終わりました。今回もシドニーに続 き、イギリスが金2個、銀1個、銅2個と合計5個のメダルを獲得し、強さを見 せつけました。ブラジルはグラエルとシェイドという才能あるセーラーの個人技 で再び金2個を獲得しています。地元ギリシャは本命の470女子とミストラル 男子でメダルをとり、スペインがそれに続いています。
前回シドニーで快進撃をみせたオーストラリア、また復活を誓ってきたはずの ニュージーランドはメダルが1つもとれないで終わりました。21カ国が33個 のメダルを分けたことになりますが、少数精鋭で種目をしぼって活動してきた国 がしっかりと結果を残していることが印象に残りました。日本は男子470で 関・轟組が銅メダルを獲得しました。男子のメダルは初めてです。関・轟をひと ことでいうなら、マイペース、マイワールドでしょうか。上位陣が崩れていく 中、緊張することなく自分の走りを最後までつらぬいて、レースをゲームとして ひとつひとつ集中してこなしてきたことが結果につながったのだと思います。格 上のチームが崩れてくれたのは運がありましたが、いつもスピードが足りなかっ た関・轟が自信を持って速い新艇をオリンピックに持ち込めたことがひとつ上の 土俵にあがれた要因ではないでしょうか。
2週間にわたって成績をお送りしてきましたが、本日のレポートをもちまして、 アテネ五輪の成績メールは終了させていただきます。適時にニュースをお届けで きなかったこともありましたが、全レポートを日本で書いていた都合上、しかた がありませんでした。失礼いたしました。次は北京へむけてスタートです。私も また選手の育成でがんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
全体の成績が見やすいサイト:
http://www.sailing.org/olympics2004/Results/fleetoverall.asp
(全クラス一覧表)